ジャンルを超えて幅広く活動する3人によるバンド「THE DOOOD(ザ・ドゥードゥ)」のデビューアルバムがついにリリースされ、大きな話題を呼んでいます。THE DOOODのキーワードは“NuEthno-Dancebeat”。どんな意味なの?と思ったら、まずは聴いて体感してみて頂きたいな!と思わされるサウンドです。斎藤タカヤさんのキーボードやピアノ、松岡 matzz 高廣さんのパーカッション、大津惇さんのドラムが三位一体となり、心地良く身をゆだねて日常のイヤなことも忘れてしまう・・・。ストレスフルな現代の働きマンにこそ聴いて頂きたい、何も考えずにアルバム1枚聴き終えたらきっとパワーチャージ完了してますよ!と思うのです。
さてこの不思議なサウンドはどのように生まれたのか?今回はメンバー全員へのインタビューが実現。ぜひじっくりお読み頂き、THE DOOODの音楽に触れて頂ければ!と思います。(2019年11月)



■斎藤タカヤ インタビュー

---THE DOOOD結成のきっかけについてお伺いできますか?

斎藤:自分のキャリアのほとんどにおいて、あまりに本格的すぎるラテン音楽を中心に据えてやってきていて、日本では本当に小規模な「サルサ」などのコミュニティ内での活動が多かったのもあって、周囲からは音楽家としてラテンしかできない?ぐらいの捉え方をされている傾向を感じていました。
昔から本来、自分の音楽性のバックグラウンドにあったジャズ・ソウル・ブラックミュージック・各種ダンスミュージック などの影響を受けた音楽をもっと表現したい、そんな欲求から、楽曲を制作してみたり新たなバンド結成を考えたりしていた時期に、パーカッションの松岡”matzz”高廣くんと出会ってお互いの音楽観なんかを話して盛り上がったことが、THE DOOOD結成の直接のきっかけになりました。

---斎藤さんから、松岡”matzz”高廣さん、大津惇さんのお人柄についてご紹介頂けますか?

斎藤:matzzくんは、やはりquasimodeを中心に世界的な活動をしてきた経験から来る、大物感がハンパない(笑)。
でもそれを自分で押し出さずに内に秘めつつ、穏やかに楽しそうに音楽の話ができるいい仲間です。

大津くんは僕ら二人からするとかなり若い世代のプレイヤー・クリエイターで、マコっちゃんと呼んでますが、すごく礼儀正しくて見かけとのギャップがなかなか萌えます(笑)。
びっくりするほど今の音楽のトレンドなんかに精通していて、そういう知識を的確な言葉で表現してくれるのがすごく頼りになる存在ですね。

---"NuEthno-Dancebeat"という、THE DOOODのキーワードについてはどういう意味なのでしょうか?

斎藤:新しい世代の<Nu>民族音楽的要素を取り入れた<Ethno>誰もが踊れるシンプルな音<Dancebeat>というメッセージを内包した造語です。

---異世界に気持ちを飛ばし日常を忘れて時間を過ごせるアルバムと感じますが、この新しいサウンドが生まれた経緯はいかがですか?

斎藤:サルサなど、踊りたい人があふれる現場での活動が多かったのもあり、踊る人のメンタリティを常に念頭においています。フロアでプレイされることをかなり意識して作ったのは確かです。EDM的な要素、体が勝手に動くようなビート、アフロキューバンという本格的なラテンの雰囲気、こういった音楽性をまぜこぜにしてみよう、と思いながら楽曲を制作していたら自然とこうなりました。

---今回のアルバムは全曲斎藤さんが作曲なさったとのこと。斎藤さんの作曲方法について教えて頂けますか?

斎藤:いろんなきっかけで曲は生まれますが、いちばん多いのは、印象的なフレーズの断片をまず思いついて、それにいちばん合うようなリズム・ビートが頭で鳴り始めて、そこにセッションのように他の楽器が入る様子を頭でシミュレートし、そういう過程を経た脳内音楽をまずコンピューターのソフトによってシンセや音源を使い具現化します。そうやってできた断片が、曲の中のどんな場面なのか、を想像して、その他の場面を連想的に作り上げていきます。

---ここからはアルバムの曲をピックアップしてお話できたらと思います。
まず、今回のアルバムでは「GangDingBop」がかなり好みでした。タイトルの意味が気になります。
めまぐるしく曲調が変わるところで、気持ちが高揚しますね!


斎藤:この曲のデモを作った当初は、もっとリズム(拍子)が変わったりしてさらにめまぐるしかった(笑)のですが、メンバーのアドバイスもあって今の形になりました。
曲の途中で、ベースやキック・エレピがユニゾンしている不思議な感じのアタックがあるのですが、これは「Gandinga, Mondongo y Sandunga」という、キューバのミュージシャンによる曲のモチーフを取り入れています。この曲名をもじって、さらにBe-Bop的、ストレートアヘッドなジャズの要素も盛り込んでいるのでBopをくっつけました。前半部分のコードチェンジやフレージングは、John Coltraneへのオマージュでもあるんです。

---今回のアルバムで、外国の方の歌や声が入っているのがとても印象的です。ゲストはどんな方なのでしょうか?

斎藤:Ethno という部分を表現するのに、僕が昔から追究してきたアフロキューバン音楽を楽曲の中にかなり取り入れています。「サンテリア」というキューバ古来の宗教音楽で、歌唱と打楽器だけで成立する、アフリカ色の強い音楽のひとつです。
このサンテリアの歌を歌える、日本在住のキューバ人ミュージシャンの友人に今回のアルバムの何ヶ所かで歌ってもらっています。それから、日本人ではあるけれどもサンテリアに精通した女性のボーカリストの友人にも、「HYPNORISHA」という曲で1ヶ所ボーカルアレンジと歌の録音をお願いしました。

---「Jack Rodriguez」では、皆さんのリズムの絡み合いや迫力が凄いですね。緊張感のあるベース、そして中盤のラテンピアノのパターンもとても好みでした。

斎藤:この曲ではロックとラテンのミックスを試みています。ドラマーには全編あまりラテンを意識しないようなプレイを提案して、パーカッションの音とピアノの独特のパターンでコンテンポラリーなラテンを表現しています。

---「Dodge」「Jammed Like Salsa」など80年代のようなシンセの音色が懐かしく感じて、それがかえって新鮮でしたね。

斎藤:今、80年代の音楽やそれに使用されていた(当時は最先端の)デジタルサウンドが、逆に新しい、と感じる若い世代を中心に、「サウンドのリバイバル」が起きている傾向がありますよね。僕やmatzzくんは当時をリアルタイムで知る世代ではありますが(笑)、こういう懐かしい音色を使って新しいジャズを表現することにトライしていきたいと思います。

---「HYPNORISHA」のローズ、遠くで鳴るようなトランペットの音色が美しい。全体的な雰囲気がゆったりして、とてもリラックスできました。こういうのをチルアウトというのでしょうね。

斎藤:アルバム制作をしているうちに、音が重なってテンポ感が速めのぐるんぐるんする曲が増えていったので…本人としても少しチルアウトしたくなり、こんな曲も作りました。昔ジャズにハマる前によく聴いていたHip-Hopの空気感も曲に入れ込みたかったのもありましたね。
この曲はドラムのマコっちゃんにもプログラミングをお願いした部分が多く、最近のトレンドを熟知した彼のドラムパターンも相まってかなりクールな雰囲気に仕上がったと思います。

---メロディーは聴きやすさがあり、斎藤さんのシンセやピアノがとにかくかっこいいんですよね。そして松岡さんのパーカッション、大津さんのドラムも響き合いTHE DOOODという新しいサウンドが生まれている。もっとTHE DOOODの音楽を聴きたい!と思わされるアルバムでした。

斎藤:ありがとうございます!もっとたくさんの人に聴いてほしいサウンドです。
現在この3人で活動しているユニットですが、活動の幅が広がっていけば、ブラスセクションやストリングスも含んだアレンジでのパフォーマンスも視野に入れています。とはいえ、鍵盤/パーカッション/ドラムという編成をメインに表現できる世界がとても気に入っています。

---このWEBマガジンでは、特に初登場の方には恒例の質問です。
斎藤さんにとってのCheer Up!ミュージックを教えて頂けますか?


斎藤:一つに絞るのがめちゃくちゃ難しいです…

Billy Joel/My Life

---斎藤さんは、THE DOOOD以外では最近どのような活動をされていらっしゃるのか、ご紹介頂けますか?

斎藤:サルサバンド「オルケスタ・デ・ラ・ルス」で全国的に活動しています。
ボーカルとのduoユニット「Dos Latidos」でのライブ・アルバム制作や、ジャズボーカリストのプロデュースなどもしています。
ソロでもピアノ曲などゆったりした音楽を中心に発表し始めています。

---今後の展望や夢について伺えますか?

斎藤:全世界的にTHE DOOODの音楽が知れ渡り、全世界的な演奏活動ができることが今後の展望であり夢です!
THE DOOODとともに旅を続けたいと思います。

---どうもありがとうございました。THE DOOODの音楽を、Cheer Up!でもますます応援し続けていきたいと思います。







『DOOODISM』THE DOOOD

1.Prelude
2.Interceptor
3.GangDingBop
4.Dodge
5.Jack Rodriguez
6.HYPNORISHA
7.YEMAYA46
8.Jammed Like Salsa

商品番号: AGIP-3647
価格(税抜): 2,500円
発売日: 2019.9.20
販売元: 株式会社インパートメント

THE DOOOD(ザ・ドゥードゥ)
斎藤タカヤ:Piano,Rhodes,Keys,Programming,Voice
松岡”matzz”高廣:Percussion
大津 惇:Drums

THE DOOOD Facebookページ
https://www.facebook.com/dooodism/
THE DOOOD Official Twitter
https://twitter.com/dooodism





◆プロフィール

斎藤 タカヤ Takaya Saito
(piano/keyboards/composition/arrangement)

5歳から約10年間クラシックピアノのレッスンを受ける。
大学に入学後は、ジャズの演奏スタイルを確立していく中で、ブラジル音楽やサルサ等ラテン音楽にも興味を持ち、学内の仲間でサルサバンドを結成。卒業後も様々なバンドやセッション/レコーディングに参加。ラテン音楽を本格的に演奏できる、日本でも数少ないエキスパートとして認知されるようになっていく。
2003年〜2007年の間に、当時在籍していたバンドでキューバに4回渡航。共演などで交流を持った現地ミュージシャンからも、キューバンスタイルの特殊なピアノ演奏が絶賛を受ける。
この頃から、劇団四季のミュージカル「ライオンキング」のオーケストラや、村上”ボンタ”秀一(ds)の率いるバンドなどにも参加する。
2007年、日本を代表するサルサバンド「Orquesta de La Luz」に加入。編曲やレコーディングにおけるリミックスなども担当し、バンドサウンドを決定する役割も果たしている。
2017年ごろからは、ニュージャズ系ミクスチュアユニット「THE DOOOD」を松岡”matzz”高廣(perc)と共に主宰し、自身のオリジナル楽曲を中心にリリース。既存のジャズの概念をひっくり返す斬新なサウンドを世界照準で発信している。
また、国内著名アーティストとのライブ共演やレコーディング(主な共演者:井上陽水、Puffy、RIP SLYME、BIRD、山崎まさよし、SMAP、TUBE、松任谷由実、宮沢和史、キマグレン、大黒摩季、南佳孝、太田裕美、中島啓江、小椋佳、未唯mie、TOKU、Sheila、タモリ… 等々)、作・編曲、各種音楽制作、ソロピアノ、TV・ラジオ番組出演 など、音楽家として幅広い分野での活動を展開している。

斎藤タカヤ Official Website
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