「特集:"Cheer Up!"がお薦めする男性シンガーソングライター」にもご登場下さった小林建樹さんが、2014/8/8に7枚目のアルバム『Emotion』をリリース。
聴けば聴くほどじわじわとくる凄いアルバムだと感じます。
今回は小林さんに、このアルバムについて、音楽への想いについて、インタビューに応じて頂きました。

アルバムから「few」を聴きながらどうぞ。





---前作『Rope』から2年。その間、小林さんにとってはどんな時期だったのでしょうか。

小林:『Rope』制作後、すぐにオリジナルアルバムを作ろうと意気込んでいたのですが、気づくと2年経っていました。
自分自身がアルバム単位で曲を聴くより、1曲単位で聴くことが増えたことがあるかもしれません。
バンドでのライブツアーをやって、それを擬似的に再現したい!というキッカケ待ちの時期だったような気がします。


---"『あ』からはじまる物語"でスタートするこのアルバム、小林さんのダイアリーにある曲解説を読むと、「近頃、『文字』の凄さに気づいて、畏れを持って歌詞を書き、歌い上げました」とあります。
五十音でこんなにもインパクトのある曲を作るなんて!と驚きながらアルバムを聴き始めました。

小林:聴く人が、分かりやすくて、面白がってくれそうなのが始めにあればいいなぁ プラス、自分が興味を持てるものとなると、この曲かなぁ。
メロディ、リズムが全面に出た派手なものは違うしなぁ。そこで、ここ何年か言葉に興味があるので、そこをフィーチャーした曲を作りました。不思議なことにメロディと言葉が一緒になって、すぐに出来ました。アルバム制作マジックを感じました。


---このアルバムの曲の数々を聴いていると、感情が動くのを感じます。
シンガーソングライターの方が身を削り、長い時間をかけて作ったものを、受け取るだけで充分。これ以上伺うことなんてないのに・・・と思いながらも、やはりもっと小林さんの音楽のことを知りたくて、このインタビューをお願いしました。

小林:最初は”ワンダー”というタイトルが有力で、ハッと驚いて新鮮な気持ちになってもらえたらなぁ と考えていましたが、驚きの連続を目指して作っていなかったので、考え直していくうちに、”感情が基本で音楽やってるなぁ”と気づいて『Emotion』に。
とてもシックリきました。難しく考えたりしましたが、欲しい言葉は単純なことが多いですね。


---以前のアルバムも含め、小林さんの作る歌は切なくてあったかい歌詞が多いと感じています。その時自分が置かれた状況と重ねあわせて、ハッとさせられます。
どんな時に歌詞が思い浮かぶのでしょう。

小林:曲の素が出来るときに、印象的な言葉は、一緒に口ずさんだりしています。仕上げるときに、その印象的な言葉の前後の流れを作るイメージで歌詞を書きます。
浮かぶシチュエーションは、まちまちですね。


---「禁園」は面白いですね。曲調がちょっと懐かしい感じ。途中から4ビートになるところがかっこいいです。最近、煙草をほとんどやめられたとか。

小林:この曲の歌詞は気に入っています。直球でいて面白い というのが書くときに意識していることなので、そこんとこが、いい感じで出来ました。昭和歌謡に影響を受けたJ-POPの影響を受けた曲になればいいなぁ というアイデアです。
タバコって、色んなものの象徴ですが、僕にとっては勢いの象徴なのかもな?という感じです。


---「果実」を聴いている時のなんともいえない感情といったら。泣けます。あったかくて哀しいですね。でもなんとなく幸せ、という不思議な曲。「ブレス」についても同じように感じました。

小林:今回のアルバムは、”疑似ライブ体験をしてもらいたい”というアイデアのもとに作り始めましたので、前後のバランス作りに時間がかかりました。
前の曲との差があるほど、その後の曲のエッセンスを感じ取ってももらえるかなぁ という野望です。


---話は変わりますが、小林さんがそもそも音楽を好きになったきっかけについて教えて下さい。

小林:中学生頃から好きになって、高校生でめちゃはまりです。佐野元春さんが大好きで、佐野さんのラジオで紹介していた曲をエアチェックして何度も聴いたり。
ラジオは小学生の頃から好きで深夜放送をヘッドフォンで聴きながら眠っていました。


---ピアノは何歳から?「フリージャズ」ではバイオリンを演奏されていますが、バイオリンも始めて長いのでしょうか。

小林:高校生からピアノとギターを。バイオリンは去年からです。『フリージャズ』ではノイジーな奏法をしています。メロディーはひどいもんです。


---学生時代は、どんなジャンル/アーティストを好きでしたか?

小林:ポップスはもちろん、クラシックでもジャズでも、気になる曲をどんどん聴くって感じでした。
最近は雅楽が好きで、ライブに行ったりもします。


---このコーナーに登場下さる方には、「あなたのCheer Up!ミュージックを教えて下さい」という質問をさせて頂いております。教えて頂けますか?

小林:『もののけ姫』のサントラを聴くことが多いかもしれません。じっくり聴くと、発見が多くて楽しいです。


---今後の予定を教えて下さい。

小林:長かったアルバムを作り終えたので、次のキッカケ探しをしたいなぁ と思いながら過ごしています。詳しい活動はhttp://www.tateki.net/diary.htmlを覗いてみて下さい。


---今後の活動をますます楽しみにしております。どうもありがとうございました。






『Emotion』小林建樹

01.『あ』からはじまる物語
02.赤目のJack
03.零度バック
04.few
05.果実
06.フリージャズ
07.Spider
08.禁園
09.Emotion
10.ブレス
11.夜行虫

2014/08/08 on sale
WDR-1004
¥2,000(tax in)

アルバム『Emotion』のご購入は以下から出来ます。
http://www.tateki.net/disco.html










小林建樹 プロフィール:

1999年2月にシンガーソングライターとしてデビュー。
バラードからグルービィまで雑多な音楽性ながら、フワフワと予測をかわしながら進んでゆく統一感が持ち味の楽曲群。
ライブではピアノをメインに、静寂から狂想までを表現する。
2014年8月8日に新しいアルバム『Emotion』をリリース。
本作は『ライブを体験したような気持ちになってもらいたい』という意気込みで作られた作品。


小林建樹HP
http://www.tateki.net
Twitter
https://twitter.com/TatekiKobayashi


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シンガーソングライター特集 小林建樹
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